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峰乃白梅酒造

新潟県の蔵元「峰乃白梅酒造」

峰乃白梅酒造は、徳川家光の時代江戸寛永1624年創業。約400年の歴史をもち、新潟県内では2番目に歴史ある蔵。越後三根山藩に酒を献上したとの記録が残る。三根山藩は江戸末期の戊辰戦争で、荒廃した本家長岡藩にコメ100俵の救済米を贈った、いわゆる「米百俵」の逸話で知られる。


  • 蔵は、北国街道筋の岩室温泉や弥彦神社の近くに位置し、冬の日本海から北風が山を越えて吹き下ろす厳しい土地柄。それ故、酒を醸すには絶好の環境。「野積杜氏」という新潟を代表する杜氏集団が生まれ、当時では珍しく普通酒を廃止し、品質にこだわった特定名称酒のみに絞っていった。

    1979年、峰乃白梅という酒名を漢学者が漢詩から命名。品質では山頂を目指して「峰」を、味わいには清らかさを求めて「白梅」と冠した。新潟県内で峰乃白梅は、越乃寒梅、雪中梅と並び「越後の三梅」の一つとして注目されていたところ、雑誌で幻の酒として取り上げられたことで新潟の地酒が全国でブームとなっていく。折しも、峰乃白梅も高級化路線に舵を切っていたことも影響し、「越後の三梅」の一つとして注文が殺到。入手困難銘柄になった。

    その後、日本酒ブームの沈静化とともに2015年経営が移管されたが、優秀な蔵人や従業員はそのまま雇用され高品質な酒造りが引き継がれた。高橋新社長の元、第二創業として、高品質な造りを維持し、上品な酸味とふわりとした甘み、すっきりきれいでモダンな味を目指す。そこに向けて「Re-Born プロジェクト」を始動。「本醸造、純米酒、純米吟醸」に注力することを宣言。「現状は新潟淡麗辛口。でも将来は芳醇辛口というジャンルを確立したい」と高橋社長。その具現化に向け、製造部長として杜氏経験豊かな井島氏(福島県会津若松市出身の有名杜氏)を外部から招聘。

  • 造りの矜持は、「基本に忠実」。そして各工程の「細部までのこだわり」。効率よりも質と味。先ずは、一仕込みの少量化に着手。手間はかかるが味わいをコントロールしやすくなる。洗米は10kgずつ限定吸水させ、多い時は一日800kg、80回洗米を手作業で繰り返す。その徹底に向け保有していた大型洗米機を廃棄し退路を断った。アルコール度数はアミノ酸生成による「味のくどさ」を避けるため16 度以下とした。全体の90%以上は炭素ろ過をせず5日以内にビン詰め火入れ後、急冷し、マイナス5度で管理。シャワー式冷却設備と冷蔵庫を新たに導入し、冷却から保管にも徹底してこだわる。手作業による洗米、釜による蒸米、曹を使った袋絞りなど、手間暇かかる伝統的な造りを敢えて残すことで「日本古来の文化としての酒造り」を承継させている。

    <峰乃白梅酒造受賞歴>

    高橋社長いわく、『この蔵はもともと鑑評会などのコンクールへの参加は積極的ではありませんでした。よい物は売れるという職人気質が、情報発信の壁になっていたかもしれません。そこでRe-Born プロジェクトを機に、知名度が低くなっていた峰乃白梅を表舞台に出していこうと思いました。全国新酒鑑評会では平成25・26・27 酒造年度3年連続金賞、関東信越国税局酒類鑑評会では平成25・26酒造年度の吟醸の部・純米の部にて2年連続優秀賞W受賞を果たしました。SAKE COMPETITION 2019(注)では、最高賞であるGOLDを受賞。苦労して味と品質を追求してきた甲斐がありました。今回、この酒づくりから生まれる純米大吟醸「Shiro by minenohakubaishuzo2021」最高級の山田錦を35%まで磨いた芳醇旨口。フレッシュでほのかな吟醸香とふんわりしたやわらかな甘み。味を引き締め後味のキレを出す酸味。スムースな口当たりは、乾杯酒から食中酒まで飲み飽きず楽しめるはずです。限定醸造のここだけの酒。皆様にご堪能いただけると造り手冥利につきます』

    「Re-Born プロジェクト」にて蔵の最高峰を目指す「shiro by minenohakubaishuzo 2021」。造り手の矜持をご堪能ください。

    (注)SAKE COMPETITION とは、世界唯一となる日本酒だけのコンペティション。2012 年から日本酒のトレンドを牽引し、いまや世界最大のコンペティションになっている。ブラインド審査では銘柄を隠した状態でテイスティングされ、総合的に評価される。その中で各部門の上位10 点しかGOLD は授与されないという厳しい審査。

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